――夜のジャングル、燃え盛る炎に照らされて二体の巨神が殴り合う――
何だか怪獣映画みたいで少し感心してしまった。ロケーション、肌(表面装甲)の質感、他のトランス―フォーマーとの対比による大きさの強調。そう言ったものが見事に組み合わさっていた。3DCG、ここに極まれりだ。
それなのに何故その後、いきなり2Dでスーパーロボットバトルになるかね、このアニメは。
別に出来が悪いわけでも、面白くないわけでもないが、それまで築いてきたものがぶち壊しになってしまったような気がするよ、少し。
このアニメ、せっかく「2Dの代用品」以上の3Dを実現してきたんだから、ラス前で余裕があるからと言って2Dにしなくてもいいだろうに。まあ、2Dじゃないと難しい事も色々あるから、一概には言えないんだが。
この2Dアニメバトルもそうだが、ラス前だけあって、今まで作り手がためこんでいたであろうものが一気に噴出している。グランドコンボイとガルバトロンが殴り合って友情を確かめ合ったり、キッカーとミーシャがいい雰囲気になったり、名無しのまま破壊されたスペリオンの相棒が霊となって現れたり。まあ、やっぱり、ロードバスターとメガザラックの決着はつかなかったが。
グランドコンボイとガルバトロンの間には本当に友情があったんだな。いや、それらしいものがあるというのは既定だったが、本人たちがあんなにはっきり自覚しているとは。しかし、それをはっきり言ってしまうとは風情がない。キッカーとミーシャを見習ってほしい。
まあ、「言葉にしなくても気持ちは通じ合う」というのは若い人たち限定だから仕方がないか。寿命の違いがあるからわかりにくいが、人間にすればグランドコンボイもガルバトロンもいいオヤジだろうからな。
いや、ガルバトロンは「ナイスミドル」(スノーストーム談)だったな。
スペリオン対ブルーティカス、ビルドロン戦では(デストロン側が言及してた辺りから期待していたが)スペリオンの相棒登場。良かったな幽霊とは言え出番があって。でも、デザインはスペリオンと同じ。さらには「兄さん」。結局、名前は出ませんでした。
さて、色々ありまくった今回だが、一番の衝撃はラストのユニクロン本体だろう。まさかあんなに小さかったとは。これまで、何度もその姿が描かれていたが、背景は常に宇宙空間だったからな。あれでは確かにサイズはわからない。演出トリックと言うか、描写トリックと言うか。