ほぼ原作どおりだった第1話とは対照的に、第2話はかなり構成をいじってきた。印象としては「拙速」「ストレート」「わかりやすい」。こうなると逆に、原作が意図的に外す構成であることが明らかになる。
原作ではエピソードとエピソードに間に意図的な時間の断絶がある。しかも、次のエピソードは、前のラストから(普通に)想像されるものとは大抵異なる。そういった作りが「エマ」というマンガの面白さの一つになっている。
とは言え、それをアニメの方でやらなかったからといって、特に責めるつもりはない。原作の方がむしろ特殊なのだから、余人が出来なくてもしょうがない。月刊マンガ連載と毎週放送のアニメでは立場も違う。アニメのわかりやすい構成はそれなりに正しいと思う。
その流れで考えると、エレノアが早々に登場してきたのもわかる。メインラインのキャラである彼女を登場させることによって、この物語がどういう展開になるかを早いうちに視聴者に提示したのだろう。
ウィリアムの弟妹を登場させたのも同様。こちらは視聴者がウィリアムに対して好意を持つためのフックなのだろう――ウィリアムというキャラも、「良いお兄ちゃん」以外にわかりやすい魅力がないから――。
あと、上流階級とそれ以外の世界の違いを、色のあるなしで表したのもこれまたわかりやすかった。実際に、あそこまでカラフルかどうかは知らないが、表現手段としてはいいと思う。
細かく見ると、色々と注文つけたくはなるが、概ね悪くないと思う。今回の落ちのつけ方を見ると、結構原作を読み込んでいるようだ。これだけ構成をいじっているにも関わらず、しめ方は原作の「Sequel」の乗りにちゃんとなっているのはすごい。
ところで、アニメになってみると、エマよりもエレノアの方が映えるんだが、個人的にはむしろ嬉しい。
最終的にはエマとウィリアムでハッピーエンドを望んではいるが、好みから言えばエレノア。対抗馬にするにはもったいないぐらいの萌えキャラだ――逆にこれくらいじゃないと対抗馬としても不足なんだが――。
もっとも、嫁にするならグレイスだけどな。
それに、この話で最強の萌えキャラは間違いなくコリンだったりするし。