久遠と琴葉を描くのに、一人一話でやらず、二人合わせて二話でやったのは上手かった。
個性というものは、他者との関わりの中でこそ生まれる。その事を考えれば、対象を一人に絞りすぎると却ってキャラの個性が描きにくくなる。その意味で、ペアで描くというのは有効な手段だ。
それと、脇役同士を絡ませると手っ取り早く話が深くなる――深くなったように見える――。実際、(二度と出番がないと思っていた)金城史朗が琴葉と一緒に動いたのは良い意味で意外だった。そこでわざわざ香を出したのも、(本来縁が薄い)香と琴葉で何らかのエピソードを作る為の伏線なのだろう。