第18話「佐藤仁史、28歳、職業弁護士、両親は資産家、これ以上にない好条件なお相手」
先生×2で大人の話。毎度の事ながら二人まとめて描く事で、話に厚みが出ている。あと、大人である先生に対する子供の代表が、りのではなく奏である所も上手い。比較対象がりの達では相手が大人なのではなく、こちらの方が単に「子供過ぎるだけ」となってしまう。りのから見れば大人に見える奏なら、そういう印象を避けられる。まあ、奏って実は、同い年の聖奈はもちろん、年下である奈々穂や久遠よりも子供なようだから、こちらはこちらで比較対象としては問題があるのかもれしないが。
ところで今回、「祈る」という言葉が数回使われていた。「いったい何に祈っているんだ」と突っ込みたくなるものの、「願う」とか「望む」とか、別の言葉に逃げない所が黒田洋介らしくてよろしい。(キリスト教的な)宗教や信仰を肯定的に受け止める人間って、この業界では逆に貴重だ。