どうやら、この世界は本当に魔法で作られたもので、作り変えられてしまうとそこにいる人間も消えてしまうようだ。これじゃ嬉子が必死になるのも無理はない。
ただ、この世界が住んでいる人間を含めて作られたものだとすると、その世界で恋愛したり結婚したり出産したりしている嬉子や美杉紀は、魔法世界側から見た場合かなり異様に見えるだろう――のめり込み過ぎと言われても仕方がない――。むしろ、刹那的な快楽を追求している金城うるるの方が正常なのだろう。
つまりは「極限まで現実に近くなった仮想空間が出来てしまった場合、現実の人間はどう振る舞うか」を描いているのか。何にしても、これまで思っていたよりは深刻な内容のアニメのようだ。