「檄を受けて集まった連合軍が、関を攻めるの砦を抜くだのとまとまりのない事をやってる」姿は、ほとんど「三国志演義」の反董卓連合である――主人公たちの方が慎重論なのは逆を突いているが――。
そこら辺を含めて、ラ・カンとザイリンが碁を打つように読み合いをする今の展開は、格好良く見えてどこか子供っぽい。
いや、子供向けアニメなんだから、別に文句はないんだけどね。つまらない訳でもないし。
とりあえず、今の所はザイリンの読みが一歩勝っているようだが、ラ・カンもまだ色々考えてるようなので、先はわからない。もっとも、かつての恩師にバックアップしてもらい、指揮系統も完全に掌握しているザイリンと、頭の悪い同盟軍に脚を引っ張られているラ・カンでは、そもそも状況に差がありすぎで勝負にならないかもしれない。ラ・カンは有能な敵よりも、無能な味方の所為で遅れを取りそうだ。
それに、ディガルド側にはバイオプテラという隠し駒もある。航空戦力を出されると連合側はかなり困るだろう。それでもバイオプテラ一機なら、コトナが頑張れば何とかなるかもしれないが、既にディガルドでは量産型空戦ゾイドが出来上がりつつあるようだからな。それらが実戦投入されたら、飛行部隊を持っていない連合側はかなりまずいだろう。
まったく、リーオの武器を持っていないゾイドをいくら集めても大した戦力にはなるまい。それよりも、飛行型ゾイドを持っている連中を味方につけないと。思わせぶりな事を言っていた辺りからすると、ロンには何か心当たりがあると思うのだが。