放送時間の関係から、見られなかった回が結構あったので、新シリーズ開始前に借りきて頭から全部見た。
見なくても別にストーリーは大体わかっていると思っていたので、「念のため」という感じで見たが、やっぱりきちんと見てみないとわからないもの。意外な事がいくつもあった。
その1、水銀燈
第2シリーズでもっとも注目されている水銀燈の生死。それに関連して「最終回では盛大に燃えていたが……」等の発言をいくつか聞いていたので、さぞかし凄いものかと期待していたんだが……。
なんだ、服が燃えただけじゃないか。あの程度では簡単に復活できてしまうぞ。つーか真紅、おまえそれで勝ったつもりか。まったく大口叩いている割には詰めが甘い。
まあ、その前に一発ぶん殴った時点でなんか満足してしまったのかもしれないが。
その2、ジュンと巴
公式HPの方で「幼なじみ」と書いてある事もあって、話が始まる前からこの二人はかなり親しい関係だと思っていた。しかし、通して見てみると、ただの同級生にしか見えない。付き合いの長さはともかくとして、必ずしも深い仲ではないと言う事だろうか。
その方がむしろ面白いかもしれない。こういう関係で、最初から相手の好感度が高い話はいくらでもあるからな。この際、最初はなんとも思っていない相手と、徐々に関係――別に恋愛関係に限らない――が深まっていく方が新鮮だ。
いや、別に「実は昔から好きだった」というのなら、それはそれで構わないけどね。
その3、ローザミスティカ、人口精霊、如雨露&鋏
飛び飛びで見てた事が大きいんだが私、テレビで放映中は上の三つを結構ごっちゃにしていた。
もっとも、あらためてDVDで見てみると、作っている方も微妙に区別が出来ていないように見える。
まあ、元々癖の強い、しかも全然進んでいない原作を、1クールでまとめるんだからな。なかなか上手く行かない所はあるということか。
ところで第一期を全部見た後、たまたま古本屋で原作の一巻を読んだんだが、「真紅がのりに紅茶の入れ方に関して説教する」エピソードが、割とどうでもいい所にあったのは少し驚いた。アニメの方ではあれはかなり重要な所だったからな。
どうも、アニメの方はかなり計算して話を組んでいたようだ。ここら辺、やはりシリーズ構成の功績だろうか。「癖のある原作を普通に上手くまとめあげた」ということに関して、花田十輝には「花右京メイド隊 La Verite」という前例もあるし。
ああ、でも「まほろまてぃっく ~もっと美しいもの~」という前科もあるんだよなあ。となると、むしろ監督(松尾衡)が偉いのか。
いやまあ、一人で作っているんじゃないから、誰が偉いとも単純に言えないんだが。