もう告白か……。翼と漂介の仲があまりに急展開なので少し呆れてしまった。
いや、どうせやる事は決まっているし、わかりきっているのだから、展開が速いのは構わないんだけどね。ただ、そういったストーリーの都合以外で翼が漂介を好きになった理由が今一わからないので、唐突な印象を受けてしまった。展開を速くするのなら、もう少しわかりやすい出来事をきっかけとして描いておくべきだろうに。
唐突って言えば、真夏&真秋と美晴の方も随分唐突だった。「仲が良い事だけが、この集団の美点だと思っていたのだが……」とか「そういう事を緊急時にするな」とか、言いたい事は色々あるが、一番「なんだかなあ」なのは、どいつもこいつも過去に何かあって訳有りな事。既に七波とターニャで同じような事がほのめかされていたので、「またか……」という気分になってしまった。その後、さらに翼がやはり嫌な思い出を語りだしたので尚の事。「過去に色々あって……」というのはキャラに味をつける際に有効な手段だが、こうも安易に使われるとむしろ逆効果になってくる。
開き直って本当に全員が訳有りなキャラなら、それはそれでまとまりはあるんだけどね。ただ、残りの三人はそういう感じではなさそうだからな。やはり集団として見ると収まりが良くない。
この話、個々のキャラクターの設定はそれなりに考えて決めたようだが、それが集まって集団になった時の事はあまり考えていなかったようだな。ストーリー上の役割分担が上手く出来てないし、各キャラ同士の関係も弱い。そこら辺を予めしっかり決めておけば、もう少ししっかりしたドラマに出来たであろうに。