決定的に悪い部分はなかったので最後まで見たが、終始一貫して「もう少しどうにかならないか」と思ってしまうアニメだった。
ストーリー自体は、まあ悪くない。しかし、そのストーリーを視聴者に納得させる為の、土台になる部分がまったく出来てない。この世界における魔法の位置付けや、社会がそれをどういう風に受け容れているか。そういう事を描いていないので、ストーリーがいくら盛り上がっても、どこか遠くの話としてしか感じられなかった。
「親」という存在に関しても、話に必要な時だけしか出さないので違和感が生じている。母親が三人ほど出てきたが、その夫たちに関して言及がないのは不自然だ。片親しかいない事にストーリー的な意味があるのなら別だが、そうでないのなら父親についても少しふれておかないと。
こういった諸々の問題点は原作の段階で既にある問題点なのかもしれないが、例えそうだとしてもアニメにする時に何とかしなければならない。色んな意味で余裕がなかったのはわかるんだが、もう少しどうにかならなかったか。