良いとも悪いとも言いづらい最終回だな、これは。
やること全部やって完璧な大団円にしたんだから、普通のアニメだったら褒める所だ。でも、このアニメでこんな無難な事やられても。これまで散々、脳味噌のネジが緩んだような事をやって来たんだ。最後も、見ている方が表情の選択に困るような事を、何かやってくれないと――前回、ヒロインたちがやばい方向(近親相姦、SM、獣姦)に目覚めていたから、そっち方面で何かあるのかと思ったが、結局は踏み込まず、うやむやなまま終わらせてしまった――。元々、変な所が気に入って見始めた番組だったから、これだとちょっと物足りない。
まあ、シリーズ半ばあたりから割と普通なアニメになってきていたから、今更こういうこと言ってもしょうがないんだけどね。それに、そういう方向から見れば、段々と面白くなっていって最後に上手くまとめた、という事になる。文句を言う事ではない。
でも、完全に真っ当な方向に舵を切った訳でも無かったからな。ラス前に至ってもなお、乗りが少し変だった。そこら辺のどっちつかず具合がどうにも。そこそこ楽しんで見ていたんだが、(特に後半戦は)微妙に釈然としない物があった。
何も考えずに見ると楽しめるが、何か期待すると物足りなさを感じる。そういう微妙なポジションにあるアニメだった。ある意味で、見る人間を選ぶな、これは。